音楽は、音を媒体とした、芸術です。

音とは、

人間の感覚は、物理的に同じ比率を、同じ違いと感じます。たとえば、周波数について言えば、100と200の周波数の違いと、200と400の周波数の違いを、同じ違いと感じます。比率が同じだからです。音の強さも、おおむね同様です。振幅が2倍になったときの違いと、さらに2倍になったとき(最初の4倍になったとき)の違いを、おおむね同じ違いと感じます。これは音の長さにも当てはまり、1秒と0.5秒の音から成るリズムと、1.5秒と0.75秒の音から成るリズムは同じに感じますが、1秒と0.5秒の音から成るリズムと1.5秒と1秒の音から成るリズムは、秒数の差は同じでも、リズムが同じと感じません。

楽典では、これらのうち、主として音の高さと長さを扱います。